福祉業界において、高齢者施設では、施設を利用している方々へのリハビリテーションが大きな意味を持っています。
入所型の高齢者施設であっても、日中のみのディサービスであっても、一日のスケジュールの中で身体を動かすことは、高齢者の身体機能維持の大切な柱になります。
そのため、個人ではなかなか実践できない運動を、介護施設で行えるように機会を設けて、楽しく実施できるように工夫されています。
ですから、多くの高齢者施設にはリハビリテーションを専門とするスタッフを採用し、高齢者の方々に身体機能維持のためのプログラムに取り組んでもらっています。
ちなみに、規模の大きな高齢者施設には、理学療法士や作業療法士、言語療法士といったリハビリの専門職が在籍しており、高齢者の方々の身体状況に合わせて身体機能の評価を行い、それぞれのレベルに合わせて効果的なリハビリを指導しています。
例を挙げると、歩行が困難な状況にある方に対しては、その方が無理なく行える範囲で平行棒を利用して歩くことの訓練をしたり、車イスからの立ち上がりの訓練などをします。
このような訓練は、加齢による身体機能の衰えを予防し、自立した生活が出来るようになるための基礎になります。
松葉杖を利用していた高齢者が、リハビリを週に何度か行った結果、杖を必要としなくなるまで回復したという話も少なくないので、高齢者のQOLを高めるためには重要なのです。